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 CPDS講習プレゼン
 「災害支援活動に向けての建設業の心構えと体制構築のありかた」
~令和元年台風第19号(ハギビス)」による災害の復旧支援から~

 講師:玉田産業株式会社 土木部 課長 郷田 仁 (ごうだ ひとし)


 以下の資料は、技術研鑽に役立つことを願い、講師のご厚意によりご提供いただいたものです。

20191127公開


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★:アニメーション
♦:次項 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
災害支援活動に向けての建設業の心構えと体制構築の有り方
~令和元年台風第19号(ハギビス)による災害の復旧支援から~♦

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§1 支援依頼予測と応援準備
§2 現地への出発
§3 現地での集合(国土交通省 東北技術事務所)と作業指示
§4 日々の作業と官貸車点検整備
§5 健康管理と交代要員との引き継ぎ
§6 支援作業の完了と帰路
§7 今後の支援作業へ向けての企業の心構えと体制構築♦

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§1 支援依頼予測と応援準備◆


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台風第19号(ハギビス)の進路
★国土交通省本省は、10月11日 9時30分に非常体制にはいりました。
★東北地方整備局は、10月12日16時30分に非常体制にはいりました。
★台風第19号(ハギビス)は、10月12日19時ごろに大型で強い勢力で伊豆半島に上陸した後関東地方を通過し、
★13日未明に東北地方の東海上に抜けて消滅しました。◆

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千歳道路事務所管内維持業者は、
★山間部(R276号・R453号)13日0時から異常時巡回を開始
★平野部(R36号・274号・337号・道央圏)13日6時から異常時巡回を開始し非常事態にそなえました。
この台風による千歳道路事務所管内の災害はありませんでした。◆

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しかし関東地方や甲信地方、東北地方などで記録的な大雨となり、甚大な被害をもたらしました。
北海道開発局では、13日14時に東北地方整備局へ第1陣のTEC-FORCEを派遣しています。
千歳道路事務所から連絡が来たのが14日17時頃に 本州への災害支援に向かう可能性があり
要請があった場合の出動できるかの確認でした。 その場で出動できることを返答しました。
決まっていた事が、玉川組は排水ポンプ車で出動している。
路面清掃車は、玉田産業・散水車は、北海道ロードメンテナンスでの出動の予定になっていました。
この時に会社・運転手に災害支援に行く可能性がある事を伝えています。
★この時点ではいつ?どこに支援にいくか?の情報はありません。◆

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10月15日 9時頃 千歳道路事務所へ支援情報確認
★出動はまだ、未定
★ただ、路面清掃車の準備は玉川組で行っている事の情報共有
★玉川組機械担当者へ連絡し情報交換 今までの災害の支援経験により支援出動は近いと判断して
★11時に路面清掃車に任意保険の加入
★支援に向かう2名の運転手に 1週間程度を想定するが3日~4日の荷造りにどれくらいの時間かかかるかのヒアリング 3日~4日にしたのは荷物が多くなる為、現地での洗濯を想定
★12時30分 東北地方整備局への災害支援指示
指示内容は、東北仙台に向かうためのフェリーに乗船するのは何時になるか報告する事です。◆

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§2 現地への出発◆

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★支援に行く運転手に準備指示
(連絡車のスタッドレスへのタイヤ交換)
(支援に行くための荷造り)
 準備が完了する予想時間確認
★会社に連絡し旅費の準備時間確認
★路面清掃車の準備完了の時間確認
 (スタッドレスタイヤへの交換・メインブラシ、ガッターブラシの交換)
  玉川組機械担当者に確認
★いち早く現地へ向かう手段は?◆

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フェリーの手配
★最初に苫小牧発→仙台着のフェリー確認
 1日1便で15日は大型車両キャンセル待ち32台
 16日は大型車両キャンセル待ち30台
 フェリー会社の方に『通常この台数でキャンセル待ちで乗れますか?』と確認をしたら
 『ちょっときびしいですね』と回答されましたがキャンセル待ち手続きを行いました。
★次に室蘭発→宮古着のフェリー確認
 1日1便で15日は大型車両キャンセル待ち15台
 16日は大型車両キャンセル待ち10台、キャンセル待ち手続き
★最後に函館発→青森着フェリー確認
 1日8便で大型車両の乗船は20時発の便から可能
 ただ2階への駐車となる為車高の低い車両は要注意と言われました。
 路面清掃車は車体の下に装置がある為、接触で破損する事が考えられました。★
 1階の駐車で一番早い便が何時の便か確認をしました。
 16日 0時30分発の便から可能ですと案内されたので
 日の出ST 18時出発とした時に乗船可能と判断しフェリーを手配しました。
14時30分 千歳道路事務所へ函館発→青森行き
 16日0時30分の便に乗船する報告
★18時 千歳道路事務所 日の出STを東北地方整備局 東北技術事務所へ向け出発◆

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東北に車両が到着するまでの管理は 既存の官貸車両位置情報システムを使用して 車両の現在位置をリアルタイムで確認していました。
その後、日々の他業者の位置の確認にも使用しています。 左の画像がシステムの作業履歴画面です。 リアルタイムの状況は、北海道・東北と確認出来るのですが、 作業履歴確認では、東北地方は
★右のように表示されどこを通過したかわかりません。 そこで、
★官貸機械CSVデーターの
★緯度、経度情報を活用し 以前のCPDS講習、「KPの座標データーをCSV形式を経てKML形式にする手順」と「QGIS」を活用し◆


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位置情報のデーターをもとに国土地理院の標準地図におとしたデーターが右になります。
この後から出てくる機械位置データーの地図はすべてこの手順で作成しています。

講習を受けていなければ出来なかった資料になります。◆

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§3 現地での集合(国土交通省 東北技術事務所)と作業指示◆

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10月16日 15時00分に東北地方整備局 東北技術事務所に到着
その後に帯広開発建設部所属 路面清掃車が到着しています。
★10月16日 到着車両は路面清掃車 2台です。 このときの位置情報システムでは、
★北海道全域から路面清掃車・散水車が フェリーに乗船するためにいろんな港に向けて車両を走行させていました。◆

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0月17日 12時30分頃 東北技術事務所で車両配置ミーティング ミーティングで班編成
千歳道路事務所 清掃車
滝川道路事務所 清掃車
滝川道路事務所 散水車
の3台で1班 翌日から郡山市の清掃作業を行う為 機械待機基地、
二本松除雪STへの当日の車両移動となりました。◆

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10月17日 14時 二本松除雪STに向けて出発
★現地職員の負担を、軽減する為
事前にストリートビューで 二本松除雪STに中央分離帯があり福島側から入る事を画像で確認 現地職員に、
LINEで周知
10月17日 16時20分 二本松除雪STに到着 ◆

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§4 日々の作業と官貸車点検整備

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 1日の作業の流れ 8時30分に現地車両基地集合 朝のミーティング・車両点検・作業箇所の確認 作業開始
★12時00分昼食休憩
★16時00分作業終了
★16時30分現地車両基地に帰還
夕方のミーティング・車両点検
夕方のミーティングでその日の作業箇所の進捗状況、施工完了報告
次の日の施工箇所指示を受ける。
★これが基本的な作業の流れです。◆

▼PowerPoint PAGE-19

 1日の作業の流れ 8時30分に現地車両基地集合 朝のミーティング・車両点検・作業箇所の確認 作業開始
★12時00分昼食休憩
★16時00分作業終了
★16時30分現地車両基地に帰還 夕方のミーティング・車両点検 夕方のミーティングでその日の作業箇所の進捗状況、施工完了報告 次の日の施工箇所指示を受ける。
★これが基本的な作業の流れです。◆

▼PowerPoint PAGE-20

郡山市の施工箇所位置データー地図です。
赤丸が車両が通った位置の情報です。
★位置データーの密集している所が清掃箇所になります。 ◆

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郡山市施工状況写真と作業動画です。
一枚目の写真は、道路一面泥に覆われている箇所の施工です。
二枚目の写真は、施工している箇所の歩道には、災害ゴミが山積にされています。
三枚目は住宅街施工動画です。 地域住民から感謝の言葉を頂きました。 ★(動画終了後)♦ ◆

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須賀川市の施工箇所位置データー地図と作業状況写真です。
郡山市施工完了により須賀川市の施工が 清掃車1台・散水車1台の配置になり その他の郡山市配置車両は、北海道へ帰還しました。
清掃車は千歳道路事務所 散水車は滝川道路事務所が選任されました。
1日目は2台、1班の施工でしたが 2日目からは 岩見沢道路事務所 清掃車 羽幌道路事務所 清掃車・散水車が増車され2班体制での施工になりました。 ◆

▼PowerPoint PAGE-23

鏡石町の施工箇所位置データー地図と作業状況写真です。
須賀川市施工中に、隣町の鏡石町からの要請があり
須賀川市施工は、途中から配備された近畿地方整備局の散水車2台施工になりました。
北海道開発局車両 清掃車 3台 散水車 2台体制での施工を行いました。◆

▼PowerPoint PAGE-24

鏡石町の施工箇所位置データー地図と作業状況写真です。
須賀川市施工中に、隣町の鏡石町からの要請があり 須賀川市施工は、
途中から配備された近畿地方整備局の散水車2台施工になりました。
北海道開発局車両 清掃車 3台 散水車 2台体制での施工を行いました。◆

▼PowerPoint PAGE-25

鏡石町の施工箇所位置データー地図と作業状況写真です。
須賀川市施工中に、隣町の鏡石町からの要請があり 須賀川市施工は、
途中から配備された近畿地方整備局の散水車2台施工になりました。
北海道開発局車両 清掃車 3台 散水車 2台体制での施工を行いました。◆

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§5 健康管理と交代要員との引き継ぎ◆

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健康管理について 日々の健康管理も重要になってきます。
体調不良によって支援活動に従事できなくなる事も考えられます。
健康管理するにあたり 十分な休息が重要になってくると考えました。
そこで十分は休息をとるには、宿泊施設の手配と位置が重要になってきます。
現地の職員に宿泊の手配を任せると災害支援に集中出来ず 宿泊先の手配も付かず車中泊になると思いこちらで手配をしました。
車両基地と宿泊施設が遠く、勤務時間が長くなる事を避けるため 車両基地まで片道30分圏内の宿泊施設を選定する事にしました。
選定するにあたり、現地のリアルタイムな情報が重要になってきます。
現地の職員には、ミーティングで車両基地・施工場所に変更があった場合は すぐに連絡をするように指示をしました。◆

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車両基地:二本松除雪ST 施工箇所:郡山市 二本松市周辺には、宿泊施設が空いて無く 郡山市か福島市の選択になりました。
★郡山市に宿泊した場合 郡山市から二本松除雪STに車両を取りに行き郡山市に作業に向かう 作業後、二本松除雪STに車両を置き郡山市の宿泊施設に戻る 109.6㎞
★福島市に宿泊した場合 福島市から車両を取りに二本松除雪STに行き郡山市に作業に向かう 作業後、二本松除雪STに車両を置き福島市の宿泊施設に戻る 101.4㎞ 福島市に宿泊した方が距離が若干近いので、10月17日~18日を福島市に選定しました。
しかし、10月17日に車両基地が二本松除雪STから郡山市の開成山公園に変更になった為 10月18日の宿泊施設は、30分圏外になってしまいました

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車両基地:開成山公園 施工箇所:郡山市 宿泊施設の位置図です。
★10月26日以外は、30分圏外はありませんでした。◆

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車両基地:須賀川市民スポーツ広場
施工箇所:須賀川市・鏡石町 宿泊施設位置図です。
★車両基地が須賀川市民スポーツ広場では、30分圏外の宿泊施設はありませんでした。
★支援活動20日間で、30分圏外だった宿泊施設は2日です。 30分圏内の宿泊施設は全体の90%選定出来ました。 達成できたのは、★現地とのリアルタイムな情報共有
★作業進捗状況を聞き取り今後の作業状況を判断しての宿泊施設の予約
★日々宿泊施設の空き情報の確認が、90%になったと思います。
以上の管理を行ったことにより派遣された職員が、 体調不良になることはありませんでした。◆


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交代要員との引き継ぎ 最初に第1班は、1週間程度の派遣を想定していました。
★第2班が必要か?別の維持業者と交代するのか? 最初の段階では、わかりませんでした。 現地の情報から1週間で支援が終わらない。 また、別の維持業社の状況が
★玉川組 排水ポンプ車で出動中
★北海道ロードメンテナンス 散水車で給水支援出動中
★茎津綜業 G20対応作業中 以上の状況から維持業者との交代は出来ないと判断し 第2班の人員の選定と交代時期の検討を行いました。
検討を考え出したのは、10月17日福島に宿泊している時でした。◆


▼PowerPoint PAGE-32

第1班には、1週間程度と言っていたので10月21日、22日がその時期になるのですが、
★道央圏連絡道路の改築工事との連携作業が変更出来ない10月21日、22日にあり
★大型の官貸車両を2台使用する為運転員の交代はその期間に行えません。
★その事は、10月18日に現地職員に説明し
★10月23日~25日の間で交代設定する事を報告しました。
★10月21日に、千歳道路事務所から交代を行う場合は報告をするように指示をされました。 交代方法は飛行機での交代を想定 同日で、引き継ぎを行える時間が確保出来る日程の飛行機を検討しました。 飛行機の空席状況で
★10月24日の午前の便で第2班が移動し、第1班は最終便で帰社する工程を組みました。 第2班は昼には郡山市入り、夕方まで第1班と引き継ぎ出来る工程です。
★千歳道路事務所には、10月23日に報告し了承を得て、飛行機の手配を完了させ第1班を帰社させました。◆

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10月25日頃、支援が長期化した場合、自社での人員交代となり交代の日程検討に入りました。
★10月27日 現地からの情報で翌日で郡山市支援が完了する。 完了後、別の市町村に移動すると言う情報と 郡山市に配備されている全車両には、ならない可能性がある。
★ 10月28日 郡山市の次に須賀川市に清掃支援に向かう車両に決定
★ 10月29日 須賀川市とのミーティングで作業範囲確認
★ 1班体制では、1週間で終わるかわからない範囲だったので第3班の交代の決定
★ 交代日程の検討、土日祝日、3連休は飛行機代が高騰しているので連休前の交代で検討しました。 今回は、同日ではなく前日に交代員が現地に入り、次の日に帰社する工程を検討しました。
★10月31日の夕方の便で第3班は現地入り第2班は、11月1日の午前の便で帰社 前日に交代員が現地に入るので宿泊先での打ち合わせが行えました。 (宿泊場所は、同じ宿泊先になるように手配しました。)◆

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§6 支援作業の完了と帰路◆


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11月4日 鏡石町の作業で清掃支援が終了しました。
11月5日 須賀川市を出発し19時30分 仙台発~苫小牧行きのフェーリーに乗船し
11月6日 無事に帰社しました。

急な支援活動に行き長期の支援活動に従事した職員に感謝します。◆

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§7 今後の支援作業へ向けての          企業の心構えと体制構築◆


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★支援活動を終えて思うことは、 ここ数年、毎年のように災害が起きています。
災害は、いつどこで起きるかわかりません。 災害の復旧復興に欠かせないのが建設業です。
建設企業として、災害が発生する前に体制の構築を検討 災害が発生した時に、
迅速に対応すると言う心構えが大切だと思います。
★千歳道路事務所では、工事安全連絡協議会が中心になり維持業者4社の連携が取れています。
管内で重大災害が発生した時は、改築工事業者も加わり一致団結して災害支援活動を行っています。
このような体制が日本全国で作れていると支援対応もスムーズに行えると思います。
以上で災害支援活動報告を終わります ありがとうがざいました。◆




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