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 CPDS講習プレゼン
 「道路舗装補修工事におけるMMS(モービルマッピングシステム)の活用」

 講師:道路工業株式会社 札幌工事事務所 工事主任 山田 昂平 (やまだ こうへい)

 以下の資料は、技術研鑽に役立つことを願い、講師のご厚意によりご提供いただいたものです。

20200108 Ver.2.21公開


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凡例
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「道路補修工事におけるMMSの活用」と題しまして、
私、道路工業(株)札幌工事事務所の山田が説明をさせていただきます。
よろしくお願いいたします。◆

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今回の内容はこちらになります。
§1 活用事例の概要
§2 MMSの利便性
§3 計測時の留意点
§4 まとめ
この順番で説明していきます。◆

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§1.活用事例の概要を説明していきます。◆

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まずはじめに本工事の概要を説明します。
工事箇所は支笏湖周辺の国道276号と453号であり、切削オーバーレイがメインとなる舗装補修工事でした。
工事区間は2カ所に分かれており、モーラップ工区は工事区間が約10.1kmで施工延長は8.5kmです。
金山工区は工事区間330mで、施工延長も同じく330mです。
当工事の課題は10.5kmの広域にわたって測量と調査が必要となることです。
この膨大な延長の測量調査を効率よく行う方法がないか検討した結果、今回紹介させていただくMMSでの計測となりました。
次に主な施工の流れを紹介いたします。◆

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こちらが着工前です。 測量調査を行い、随時施工を行っていきます。★
こちらが路面計測状況です。写真が今回紹介するMMSとなります。
計測後に路面データを作成し、提出・協議を行った後に施工開始となります。★
施工のはじめに路面切削を行います。(2秒待つ)★
路面切削後に舗装復旧を行います。(2秒待つ)★
最後に区画線復旧を行い、完成となります。(2秒待つ)
それでは当現場で使用した、「1.測量」のMMS概要について説明していきます。◆

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MMS(モービルマッピングシステム)とは、 GPS・レーザースキャナーカメラなどの機器を車両に搭載し、走行しながら、建物・道路の形状・標識・路面文字等の道路周辺の3次元位置情報を高精度で効率的に取得することができる装置のことです。
当現場ではMMS-Xv320ZLB5という高精度レーザー搭載型MMSを使用しました。(2秒待つ)◆

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こちらがMMSの上部の構造です。
①GPSアンテナ(1周波)
②GPSアンテナ(2周波)
③レーザスキャナ(標準スキャナ上下2台)
④カメラ各3台
⑤IMU
⑥全方位カメラ
⑦高精度レーザスキャナ となっています。
注目していただきたいのは、⑦の高精度レーザースキャナです。
このスキャナによって、毎秒100万点の点群データ取得が可能となります。(2秒待つ)◆

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大きく分けて2つの目的で利用しました。
1つ目は切削オーバーレイ工事で必要不可欠な現況路面調査です。
MMSで取得した3D点群データを測点ごとに横断抽出、抽出した横断形状を図面化し、路面設計データに利用しました。
この路面調査工法は昨年度にNETIS技術に認定されています。★
大まかな活用フローを紹介します。(2秒待つ) まずはじめに現地に標定点を設けます。
次にMMSで走行して計測します。
次に取得したデータを専用ソフトで開きます。★
図1がMMSで取得した点群データの例です。(2秒待つ)
その後、標定点により補正を行い、必要断面を抽出して、路面設計データに反映させます。★
図2が路面データです。 わだちになっている黒線が反映させた現況路面のデータです。(2秒待つ)◆

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2つ目は道路付属物の位置確認としての利用です。
舗設後に復旧する区画線の測点と線種をオルソ画像データ解析により抽出し、数量算出に利用しました。★
活用フローとしまして、 1~4は先ほどと同様の処理を行います。(2秒待つ)
それに加えて、計測時に同時に取得した画像データを使用します。★図3が取得した画像データです。(2秒待つ)
4の補正を行った点群データと画像データを結合します。★そして作成したのがオルソデータとなります。
図4がその例です。(2秒待つ)
最後に、オルソデータから必要箇所の抽出を行います。◆

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続きまして、
§2.MMSの利便性説明させていただきます。◆

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続きまして、 利便性の1つ目は安全性の向上です。
路面計測は従来式だと、交通規制や車両誘導を伴う作業となります。
交通規制には誘導員、規制車両等が必要であり、 一般車両との接触事故等の可能性もあります。
★ それに比べて、MMSの計測では走行しながら計測が可能となります。 これにより、交通規制・車両誘導が不要となります。
そのことにより誘導員の配置、規制車両が不要となり、 交通規制による接触事故の抑制、渋滞の抑制などの大きなメリットがありました。◆

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利便性の2つ目は工程の削減です。
従来型とMMSの計測日数をグラフで比較しました。
従来型の計測方法だと、
①のLP200では路面計測に8日、区画線調査で2日の合計10日間かかります。
②のLP2000では路面計測に4日、区画線調査で2日の合計6日間程度必要と想定していました。
しかし今回MMSを利用して、 路面計測と区画線調査を同時に行うことができ、★わずか1日で計測を完了することができました。
これにより工程が1週間削減できました。(2秒待つ)◆

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利便性の3つ目はコストの削減です。
今回の現場において、従来型とMMSのコスト比較を行いました。
計測費は10.5kmだと差額はあまりないが、規制費用がまるまる削減されるため★
当現場では従来型よりもコストを抑えて計測することができました。(2秒待つ)◆

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続きまして、
§3 計測時の留意点を説明させていただきます。◆

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次に留意点です。
★ 1.天候による影響がある  雨天または、湿潤路面はレーザーが乱反射し計測が不能となります。
 また、機材の動作温度としては外気温が5度未満では計測不能となります。
 →当現場では5月の路面乾燥状態で計測したため影響はありませんでした。
★ 2.現場条件による影響  位置情報取得にGPSを使用するため、事前の衛星の位置情報・精度確認が必要となります。
 →当現場では計測前に衛星との精度確認を行い、自己位置解析完了後に計測をしました。
★ 3.計測誤差  GPSのみで位置情報を取得した場合、点群データの絶対精度に誤差を持っています。
 →当現場では20mごとに標定点を設け、点群処理ソフトにより補正を行いました。◆

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最後に
§4まとめです。◆

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使用して感じたメリットは大きく4つありました。
★1.規制を必要としないため従来より安全に計測が可能です。現場の無事故達成につながりました。
★2.計測時間の削減によって、工程が短縮しました。延長が大規模になればなるほどより効果が高いと感じました。
★3.作成した路面計測データは従来型と同等に現場の施工に反映できました。
★4.道路周辺の施設も点群データから机上確認できたため、計測間違いが防止できました。◆

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次にデメリットです。
★1.短区間の計測では費用が高額になる場合があります。
★2.データ処理にはハイスペックなPCとスキルが必要となります。今回の現場でもデータ処理を外注して行いました。
★3.衛星不可視状態では位置、高さの誤差が大きくなります。
★4.衛星との間に支障物がある場合、位置情報が取得できません。
★5.使用する車両の絶対数が少ないため測定日の調整が容易でないことがあげられます。
 今回は早めに連絡を取り合ったことに加えて、希望日に車両が空いていたため、計測が可能となりました。◆

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最後になりますが、感想として、
1 今回当現場でMMSを使用した結果、
現場調査期間の削減と施工の無事故無災害が図られ、安全・工程・コストの面で利便性を確認することができました。
★2 失敗談としてですが、
施工延長の延伸等に備えて、MMSで予備区間の調査を行っていましたが、想定より設計変更で施工区間が延伸となりました。 そのため、再度追加調査が発生しました。 追加区間は延長が短く、調査はMMSより従来型のほうが効率が良かったため、やむなく従来型で行うこととなりました。 初回計測時にMMSでより広域の区間を計測しておけば良いと感じました。
★3 今後の期待として、
高規格道路などの規制困難な箇所の路面調査や付属物調査および維持管理等への利用が期待されます。◆

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ご清聴ありがとうございました。◆

使用MMS情報
http://www.daiichi-kogyo.co.jp/technology1/

測定協力会社(大陸建設㈱)
http://www.tairiku.net/keisoku/mmspage.html

車載3Dスキャナを用いた舗装切削量等計算システム NETISページ
http://www.netis.mlit.go.jp/NetisRev/Search/NtDetail1.asp?REG_NO=HK-180003

三菱MMSカタログ
https://www.mitsubishielectric.co.jp/mms/pdf/mms.pdf


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