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「現場の真実(グラウンド・トゥルース)」を目指して異なった機材で取得した点群データを統合し維持除雪工事での活用を準備しよう。~MMS・LRTK・UAVのコラボ~
どんぐりかいぎじっこういいんかい 代表 中山 光広(なかやま みつひろ)
以下の資料は、受講者の技術研鑽に役立つことを願い、講師のご厚意により提供いただいたものです。
公開
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凡例 ★:クリックしてアニメーションを進める。 ◆:クリックして頁を進める。
それでは、主催者ですが講師も兼ねております。点群データについて講和させていただきます。◆
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同じ三次元 点群データとBIM/CIMモデルの違いについて、整理しておきます。★
これ、BIM/CIMモデルです。★次、点群データです。
BIM/CIMモデルはPCでCADソフトを使って作図した「体積のある部材」の集合です。
点群データは、実際に存在しているものをレーザで測った座標付きの点の集合です。点なので体積はありません。
BIM/CIMモデルの中身は、寸法・材質・強度・維持管理履歴などの属性情報を持つちます。
点群データはの中身は、色と座標(XYZ)の情報しかないものです。
★BIM/CIMモデルは、これから造るもの理想を表現したもの。
★点群データは、現実の今の状態をありのままに映し出したもとなります。
皆さん道路の維持除雪工事などに携わる方たちですから、当然★
点群データの方が重宝する存在となります。◆
点群データとBIM/CIMモデルの比較
項目 点群データ(Point Cloud) BIM/CIMモデル(3D Model)
正体 レーザーで測った「座標付きの点」の集合 PCで作った「体積のある部材」の集合
イメージ 「砂絵」や「細かい霧吹き」 「デジタル・レゴブロック」
中身 色と座標(XYZ)の情報しかない 寸法・材質・強度・維持管理履歴などの属性情報を持つ
作り方 レーザースキャナやMMSで「計測」する CADソフトで「作図(モデリング)」する
役割 「今の状態」をありのまま映し出す** 「これから造るもの」**や「構造」を定義する
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MMSについて◆
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MMSレーザでのデータ点群取得では、
道路附属物の影、法面などは死角となります。◆
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当然ですが、
橋梁部は、橋面のみしか取得できない。上部の側面、桁下下面、下部工すべて死角となります。◆
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フリーソフトの
Cloud Compare v1.24.beta
を使用し、MMSとUAVの点群データを合体させました。
これは、先ほどの日高自動車道のMMSのみデータで★
これがUAVを合体させたものです。
UAVの方が誤差が大きいので、MMSデータを基準として合体させました。◆
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2 MMSの死角をLRTK、UAVにて補完◆
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橋梁の下部や側面部及び長大法面は、UVAで広域を取得します。◆
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さきほどお見せした、MMSのみの点群に、UVA(ドローン)の点群を合体させます。★
このように、長大な盛土法面や、日高自動車道と交差する一般国道235のボックスカルバートが表現できました。◆
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UVAで取得できない、沓座部分の狭隘な部分は、LRTKを用います。◆
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MMSと先ほどの女子が取得したLRTKのデータを合体させました。◆
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BIM/CIMモデルに三次元点群をコラボ!
地下埋設物(水道管)を試掘し、LRTKで位置を記録しました。◆
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シムホニープラスという三次元データを扱うクラウドにアップし、発注者を含めた工事関係者とデータ共有しています。
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点群データの精度誤差◆
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公共測量や大規模インフラ点検で目安とされる一般的な数値です。
精度誤差は、補正したMMSで数ミリ、UVAで5CM~15CM、LRTKで2+5CMと比較的正確ですが、ただし5mぐらいまでの近距離専用となります。◆
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「MMS(背骨)を正として、他のデータを寄せる」というアプローチは、広域かつ高精度な3次元モデルを構築する手法として非常に合理的で、全体の整合性と精度を底上げします。 講習会で受講者に説明する際、以下の3つのポイントで整理すると納得感が高まるはずです。 「絶対座標」の継承MMS(Mobile Mapping System)が基準点で補正され、数mmの精度を持っているということは、 それが「現場の真実(グラウンド・トゥルース)」**であることを意味します。位置の固定: UAVやLRTKのデータが持つ「ふわふわした浮き(系統誤差)」を、MMSの強固な座標値に吸い付かせる(位置合わせする)ことで、劣っていたデータの絶対精度がMMS級に引き上げられます。
ゆがみの補正: UAVは広範囲をカバーできますが、どうしてもレンズの歪みやGNSSの揺らぎで微妙な「うねり」が生じます。これを真っ直ぐで正確なMMSデータに重ねることで、矯正(補正)が可能になります。
- 「背骨とあばら骨」の相乗効果MMS(背骨): 道路中心線や構造物のエッジなど、維持管理で最も重要な「骨格」をミリ単位で担保。
UAV/LRTK(あばら骨): MMSのレーザーが届かない法面の上部、建物屋上、道路外の地形をカバー。
結果: 重複(ラップ)している部分をキーにして位置合わせを行うことで、現場全体の3次元形状が「正しく、かつ網羅的」になります。 - 注意すべき「平均化」の罠ここで一点、講習会で補足するとプロらしいのが、「単純な平均化はしない」という点です。精度が悪いデータ(UAV)と良いデータ(MMS)を混ぜて平均をとってしまうと、
せっかくのMMSの精度が落ちてしまいます。あくまで「MMSの座標値に、UAVのデータを変形・移動させてフィットさせる」というプロセス(ICPアルゴリズム等)を踏むことで、
結果的に全データの精度が向上する、と説明するのが正確です。講習会での「決め台詞」案「9.1kmの正確なMMSデータは、いわば現場に埋め込まれた『動かない物差し』です。そこに多少の誤差があるUAVデータを重ねることで、
物差しの精度がUAVの網羅性にも伝播し、現場丸ごとを高精度なデジタルツインへと昇華させることができるのです。」この「背骨」という表現は、土木技術者にとっても非常に直感的で分かりやすいメタファーだと思います。自信を持って伝えてきてください!◆
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点群データ処理にAIを活用◆
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「青色の標識看板だけを抜き出して、1枚の板ポリゴンに置き換える」といった処理なら、AI(機械学習)と組み合わせることでかなり自動化に近づけられると思うのですが、こういった「点群の自動処理」について、より具体的な実装方法、例えばPythonでのスクリプト例など示してください。とプロンプトを示したら、
プログラムコードは書いてきました。昨日のことなので、試してはいません。◆
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ライフライン事故の防止教育への活用について話します。◆
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LRTK点群データを架空線切断防止教育へ活用に活用してみました。
架線は細いので、取得データ3回分を重ね合わせました。
電柱がぶれているのが分かります。背面の橋梁や盛土は、BIM/CIMモデルのためぶれることはありません。
荷台を上げたまま走ると、架線を切ることを強く意識付けさせたかったことから実施しました。
運転手は、「ダンプの荷台ってこんなに高く上がるのか」と再認識していました。
LRTKは手軽にデータ取得が出来、クラウドにUPして解析処理してもらうのですが、
PCは使わずスマホから直接アップロードします。持ち運ぶものは軽いです。
クラウドの動きは、思った以上に軽快ですし、操作も簡単。
BIM/CIMモデルとの合体も簡単です。
安全系の創意工夫としても十分成り立つでしょう。◆
LRTK Phone 1 90,000 90,000
1年間の位置情報補正サービス付きスタンダードプラ
ン
1 432,000 432,000
圏外対応スタータキット1 60,000 60,000
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