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BIM/CIMを活用した現場での取組

ID:20220831-743759-05

講習会プログラム

目次

BIM/CIMを活用した現場での取組

講師:幌村建設株式会社 工事部1課 工事課長 三角 亮(みかど りょう)

以下の資料は、受講者の技術研鑽に役立つことを願い、講師のご厚意により提供いただいたものです。


▼PowerPoint PAGE-01

「BIM/CIMを活用した現場での取組」というテーマで事例を発表させて頂きます。
発表者の 幌村建設株式会社 工事部1課 工事課長 三角 亮 と申します。
どうぞよろしくお願いします。

▼PowerPoint PAGE-02

目次
「施工前及び施工へ向けてのBIM/CIM活用」
※(目次内容)
・BIM/CIMモデルを活用するに至った経緯
・BIM/CIMモデルの現場活用
・ARの活用
・BIM/CIMモデルを活用による利点と課題
・まとめ
の順でご紹介させていただきます。

▼PowerPoint PAGE-03

BIM/CIMモデルを活用するに至った経緯
従来、工事の完成をイメージするには、設計図書を読取り、施工方法などを頭の中で考え、施工管理計画を立案したり、現地照査後に支障物があった場合は、図面や写真を作成し、発注者又は社内との打合せを行っておりました。

▼PowerPoint PAGE-04

BIM/CIMモデルを活用すると、施工イメージを視覚的に把握することが可能になります。
本モデルは仮設構造物の防護柵や鋼矢板などを詳細度200にて作成し、橋台モデルはコンサル業務成果で詳細度300のものです。
※動画稼働
地中まで表示できる為、普段見れない目線で現場のイメージができます。
このように現況と完成モデルを精度良く重ね合わせることで、頭の中の想像だけではなく、画像として表現できるため、そのイメージを共有できます。
モデル作成時の問題点については次項のBIM/CIMモデルを活用による利点と課題で説明させて頂きます。

▼PowerPoint PAGE-05

BIM/CIMモデルの現場活用
※動画稼働
BIM/CIMモデルを活用することで、施工方法の検討に繋がりました。
当初、橋台床掘り断面では切土内に信号機がある為、施工に支障があることが判明しました。
信号機の管理者と協議した結果、信号機の周囲1メートルは土砂を残すよう指示があった為、橋台床掘りをどのように行うか検討を行いました。

▼PowerPoint PAGE-06

※動画稼働
検討した結果、橋台の床幅を変更せず床掘り箇所が信号機へ支障とならないよう土留め鋼矢板を延長したモデルを作成し、施工方法の再検討を行いました。
BIM/CIMモデルを見ながら監督職員と協議を行い、設計変更を行う対応となりました。

▼PowerPoint PAGE-07

ARの活用
BIM/CIMモデルを活用したAR空間を見てイメージできるようタブレットにテラスARをインストールし、実際に地域住民へ施工前の工事説明に活用しました。
現地で完成イメージを表現することで、本工事によってこの地域の風景がどう変わるのかイメージができ、工事内容をよりご理解していただけました。

▼PowerPoint PAGE-08

AR空間を使用して現地施工イメージに活用。
国道を走行する通行車両と仮設防護柵を設置したARを見ることで、施工箇所のスペースについて通行車両との関係性を見れる為、施工手順などを検討するイメージに活用することができました。

▼PowerPoint PAGE-09

また、BIM/CIMモデルの現場活用を行う事例でも信号機が橋台床掘りに支障となる説明をしましたが、ARを活用し、施工前に現地を写して橋台床掘り箇所との関係性も確認することができました。

▼PowerPoint PAGE-10

BIM/CIMモデルを活用による利点と課題
いくつか事例を紹介してまいりましたが、BIM/CIMモデルを活用してみて私なりに感じた利点と課題を掲げたいと思います。
まず利点です。
 ・工事の完成イメージがよくわかる。
 ・現地へ行かなくても机上や遠隔にて説明ができる。
 ・情報共有が容易になる。
 ・外部委託先の使用してるソフトウェアが、発注者から資料提供のあったファイル形式と互換性の有るオートデスク社製であったため、データの取込みや編集がスムーズに行えた。
(使用ソフト名:Civil3D(3Dモデルの作成、属性付与)、InfraWoeks(データ統合)、NavisWorks(モデルビューアー)など)
次に課題です。
 ・3Dモデルを作成できる技術者が少ない。 
 ・現時点ではデータ作成を外部委託している。
 ・3Dデータを作成するソフトの導入コストが高い。
 ・ファイル形式が異なる資料提供があった場合は対応ソフトを用意するか、BIM/CIM標準フォーマットの「IFC」形式や「landXML」形式での資料提供してもらう必要があるが、これらの標準フォーマットの仕様が次々更新されていくため、使用するソフトウェアによっては完全に3D形状が再現しきれない場合がある。
 (他の3Dソフトメーカーの例:川田テクノシステム、福井コンピュータ、建設システムなど)

▼PowerPoint PAGE-11

まとめ
BIM/CIMモデルを現場で活用にするにあたり、現時点では3Dモデルを作成できる業者に外部委託しましたが、今後は弊社でBIM/CIMに対応する3Dモデルの作成を行い、これまで現場が対応していた負担が減るようにしたいと思います。
AR空間を活用した現地説明を実施し、更には現場支障物の問題定義とその解決方法に活用することができた為、今後もARの活用を他工事でも活用できるようにしたいと思います。
また、BIM/CIMモデルは工事の完成イメージやその施工方法を検討する資料としても非常に分かりやすく表現できるので、大いに活用できますが、3Dモデルを作成する技術者を育成するなど課題も沢山あります。
今回はじめて取り組みましたが、BIM/CIMを活用することにより、生産性向上の新たな扉を開くことに繋がると思いますので未来の施工計画の立案に活用していきたいと思います。
以上を持ちまして、私の発表を終わらせていただきます。
ご清聴頂きありがとうございました。

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