MENU

テレビ番組の道路映像、著作権と保存

目次

北海道の道路史映像 保存・公開ロードマップ

  1. 現状の権利関係と「70年」の壁
    テレビ番組の著作権(映画の著作物)は、「放送(公開)から70年間」保護されます。

1980年の映像: 2050年末まで著作権が存続。

2051年1月1日: パブリックドメイン(著作権消滅)となり、自由な公開が可能。

  1. 「待機戦略」:次世代へつなぐデジタル保存
    著作権が切れるまで保管する場合、データの完全性を維持することが最優先です。

デジタル化の実施: ビデオテープは物理的劣化(カビ・磁気転写)が進むため、早急に最高画質でデジタルデータへ変換してください。

ビデオテープの物理的・化学的劣化

ビデオテープはベースフィルムの上に「磁性体(磁気を帯びる粉)」と「バインダー(磁性体を接着する糊)」が塗布されています。この構造が時間の経過とともに劣化します。 

  • バインダーの劣化(加水分解): 湿気によってバインダー(接着剤)が加水分解し、磁性体が粉を吹く(shedding)、あるいは粘着性を持つ「スティッキー・シェッド症候群」が発生します。
  • カビの発生: 高温多湿な環境で保存すると、テープ表面にカビが発生し、再生時にヘッドが詰まる原因になります。
  • 物理的ダメージ: テープが伸びたり、脆化(脆くなる)したりして、切断やデッキでの絡まり(巻き込み)が発生しやすくなります。 

磁気転写とは?

磁気転写は、ビデオテープを長期間巻き取った状態で保管した際に、隣り合うテープの層に記録された磁気信号が、互いに影響し合ってコピー(転写)されてしまう現象です。
特徴と原因
「ゴーストイメージ」や「音声の反響」: 本来の映像や音の前に、うっすらと前後のシーンのノイズが映り込んだり、音が聞こえたりします。
磁化の経年変化: 時間の経過とともに磁性体の磁気が弱まり、隣の層へ転写されやすくなります。
保管状況: 高温、あるいは強い磁気を持つ機器の近くで保管すると、この現象は加速します

「3-2-1ルール」による保存:

3つのコピー: 常に3箇所以上にデータを保持。

2種類のメディア: 外付けHDDと、経年劣化に強い「M-DISC」やクラウドストレージを併用。

1つは遠隔地へ: 震災等に備え、物理的に離れた場所に保管。

情報の付随(メタデータ): 30年後の人が価値を判断できるよう、「番組名」「放送局」「場所(路線名)」「当時の時代背景」を記したテキストデータを必ず同封してください。

  1. 「早期公開」を目指す場合のステップ
    2051年を待たずに活用したい場合は、以下の公的機関を介したアプローチが有効です。

ステップA:北海道の専門機関へ相談 個人の公開は難しくても、公的保存が目的であればテレビ局の許諾が得やすくなります。

北海道開発局(広報室): 道路管理者としての史料価値を相談。

北海道立文書館: 郷土資料としての寄贈・アーカイブ化の相談。

土木学会 北海道支部: 学術的な価値付けと活用の検討。

ステップB:公開範囲の限定 「インターネットでの不特定多数への公開」はハードルが高いですが、「資料館のモニターでの上映」や「研究目的の閲覧」であれば、権利処理の費用を抑えて許可されるケースがあります。

  1. 実行に向けた推奨フロー
    デジタル化(今すぐ): まずは私的使用の範囲として、業者に依頼し高画質データを作成する。

内容の精査: 映像内の路線や施設を特定し、どの自治体や機関にとって最も価値があるか整理する。

寄贈・連携の打診: 上記の公的機関へ「貴重な映像を死蔵させたくない」という趣旨で相談を持ちかける。

次のステップとして
まずは、その映像が「どの放送局」のものか、あるいは「どの地域の道路(例:十勝地方の国道、札幌市内の開発など)」を主に取り上げているか、整理されたリストを作ってみてはいかがでしょうか?

もしよろしければ、映像の具体的な内容(地名や番組のテーマ)を教えていただければ、より適切な相談先や、北海道内の具体的なアーカイブ窓口をさらにお調べすることも可能です。

テレビ局が制作した道路を取り上げた番組のビデオがあります。道路史の貴重な資料としてデジタル化して保存し、出来れば一般の方にも見て知っていただきたいのですが、著作権など気になります。どのような進め方をすれば良いですか?

テレビ局が制作した番組のアーカイブ化と公開は、歴史的な価値が高い一方で、権利関係が非常に複雑です。単に「テレビ局の許可」だけでなく、映像に含まれる音楽、出演者、写真などの権利も絡むため、慎重なステップが必要です。

具体的な進め方を整理しました。

  1. 権利関係の現状を把握する(権利の切り分け)
    テレビ番組には、主に以下の「著作権」と「著作隣接権」が重層的に存在します。

テレビ局: 製作著作権(番組全体の権利)。

出演者・タレント: 肖像権、実演家としての権利。

音楽: 作詞・作曲家(JASRAC等)、レコード会社(音源の権利)。

素材: 番組内で使われている地図、古い写真、他社のニュース映像など。

個人や一団体がこれらすべてをクリアにするのは非常に困難なため、まずは「元の制作局」に相談することがスタートラインとなります。

  1. 推奨される具体的な進め方
    以下のステップで動くのが現実的です。

ステップA:制作したテレビ局の「番組二次利用窓口」へ連絡
多くの放送局には、過去の番組をライブラリー化したり、再利用を管理したりする部署があります。

伝えるべきこと: 番組名、放送日(わかれば)、保存の目的(道路史の資料)、公開したい範囲(Web公開か、特定の施設内での上映か)。

確認事項: デジタル化の許諾、および公開に関する費用の有無。

ステップB:地域の博物館・公文書館(アーカイブ)との連携
個人で権利処理を行う代わりに、「地域の公的なアーカイブ施設」に寄贈・相談する方法です。

メリット: 公的な保存目的であれば、テレビ局側も許諾を出しやすくなるケースがあります(著作権法第67条の裁定制度や、教育目的の例外規定が検討しやすいため)。

窓口: 都道府県の公文書館、郷土資料館、または道路建設を担当していた自治体の広報課など。

ステップC:デジタル化の実施
許可が得られた、あるいは「保存のためのデジタル化(私的使用の範囲)」であれば、専門の業者に依頼して高画質でデジタル化します。

注意点: テープ(VHSやU-matic等)は劣化が進んでいるため、再生機があるうちに早めにデジタル化することをお勧めします。

  1. 「公開」する際の注意点
    もしYouTubeなどで「一般公開」したい場合、以下のハードルが特に高くなります。

音楽の権利: 番組内で流れるBGMの権利処理ができず、ネット公開NGとなるケースが非常に多いです。

肖像権: 当時の通行人やインタビューを受けている方の承諾が取れない場合、モザイク処理を求められることがあります。

アドバイス ネットでの「全編公開」はハードルが高いですが、「特定の場所(博物館や資料室)のモニターで、学術目的で視聴させる」という形であれば、テレビ局からの許諾が得られる可能性がぐっと高まります。

次のステップとして検討すべきこと
まずは、その番組を制作した放送局が現在も存続しているか確認し、窓口を調べてみるのが第一歩です。

もしよろしければ、その映像が「どの地域の、どのような時代の道路」に関するものか教えていただけますか?それにより、相談先としてふさわしい公的機関(例:土木学会、地域の公文書館など)をより具体的に提案できるかもしれません。

北海道の概ね1980年以降の映像です

1980年以降の北海道の道路映像は、高度経済成長後のインフラ整備が完成に近づき、都市部や観光地の風景が現代に繋がっていく過程を記録した、非常に貴重な史料ですね。

特にこの時代の映像を「一般に公開したい」という思いを形にするために、北海道ならではの具体的な相談先やステップを整理しました。

  1. 相談すべき窓口(北海道内の専門機関)
    個人でテレビ局と交渉するのは心理的・事務的負担が大きいため、まずは以下の「道路の専門家」または「アーカイブの専門家」に相談し、後ろ盾になってもらうのが現実的です。

① 北海道開発局(広報室)
北海道の国道や大規模な道路整備を一手に担っている機関です。

なぜここか: 開発局自身も広報映像をアーカイブしており、歴史的価値がある映像であれば、保存や活用の方法について助言をくれる可能性があります。

窓口: 開発監理部 広報室(電話:011-709-2311)

② 北海道立文書館(ぶんしょかん)
北海道の歴史に関する公文書や私文書、視聴覚資料を保存している公的機関です。

なぜここか: 寄贈という形で、適切な保存環境(温度・湿度管理)で後世に残してくれる可能性があります。

窓口: 札幌市中央区にある「北海道立文書館」。映像資料の寄贈について相談を受け付けています。

③ 土木学会 北海道支部
道路工学や歴史に詳しい専門家の集まりです。

なぜここか: 映像の希少性を学術的に評価してくれる可能性があり、「土木遺産」やデジタルアーカイブ化のプロジェクトへ繋がる道筋が見えるかもしれません。

  1. テレビ局へのアプローチ(映像の特定)
    1980年代以降であれば、HBC、STV、HTB、UHB、TVh(1989年〜)、NHK札幌といった各局にまだ当時の記録が残っている可能性が高いです。

局がわかっている場合: 各放送局の「番組二次利用窓口」や「ライブラリー担当」に電話し、「1980年代の道路番組のテープを所有しており、地域の資料として活用したい」と伝えてください。

局が不明な場合: 映像の内容(出演者、ロゴ、番組の雰囲気)から、上記機関の専門家に特定してもらうのも一つの手です。

  1. 権利処理をスムーズにするための「公開の形」
    著作権の壁を乗り越えるために、以下のような「限定的な公開」からスタートすることを提案します。

ステップ1:公共施設での上映 「北海道の道路の歩み」といった企画展を博物館などで開催し、その会場内だけで流す形。これならテレビ局も許諾を出しやすいです。

ステップ2:学術・教育目的のアーカイブ 大学や研究機関のデータベースに登録し、研究者が閲覧できるようにする形。

ステップ3:インターネット公開(部分・ダイジェスト) 全編は難しくても、権利関係がクリアな「道路の風景シーン」だけを切り取って公開するなどの妥協案を局と相談します。

具体的な次のアクション
もしお手元にその映像の「番組名」や「具体的な場所(例:石北峠、札幌の環状線など)」のメモがあれば、まずは北海道開発局の広報室へ「貴重な映像があるので、資料として活用できないか相談したい」と電話してみるのが、最も「道路史」という目的に適った一歩になるかと思います。

他にも、映像の中で特に印象的な区間や、どのような経緯でそのビデオをお持ちになったのかなど、差支えない範囲で教えていただけますか?それにより、さらに踏み込んだアドバイスができるかもしれません。

映像の著作権の期間は70年だと思うので、ビデオをデジタル化データを次世代に引き継ぎ著作権が切れるまで待つというのはどうですか?

映画の著作権(テレビ番組も含まれます)の保護期間が「公開後70年」であることを踏まえ、「デジタル化して大切に保管し、権利が切れるのを待つ」というのは、資料保存の観点から非常に理にかなった、現実的な選択肢の一つです。

ただし、この「待ち」の戦略を成功させるためには、いくつか注意すべきポイントがあります。

  1. 著作権が切れる「時期」の再確認
    日本の著作権法では、映画の著作権は「公開(放送)後70年」です。 1980年の番組であれば、著作権が消滅するのは 2050年12月31日の経過後(2051年1月1日)となります。

1980年放送: 2050年末まで保護

1990年放送: 2060年末まで保護

あと25年〜35年ほど「公に自由に使う」ことはできませんが、その間、個人や団体が「保存のためにデジタル化する」こと自体は、私的使用の範囲内であれば全く問題ありません。

  1. 「次世代に引き継ぐ」ための3つの条件
    25年以上先までデータを無事に届けるためには、単にハードディスクに入れておくだけでは不十分です。

① メディアの寿命(デジタル劣化)への対策
デジタルデータは意外と脆いです。以下の「3-2-1ルール」を推奨します。

3つのコピーを持つ: オリジナル、バックアップ1、バックアップ2。

2種類のメディアに保存: 例として、外付けHDDとクラウド、あるいはM-DISC(長期保存用光ディスク)など。

1つは物理的に離れた場所に置く: 災害対策です。

② ファイル形式の「陳腐化」対策
現在主流の「.mp4」などの形式も、30年後には再生が難しくなっている可能性があります。

汎用性の高い形式で保存: 独自の特殊な形式ではなく、世界標準の形式(H.264/AVCや、より高画質なプロ用アーカイブ形式)で保存しておくことが重要です。

③ 「情報の付随」が最も重要
30年後、そのビデオを見つけた人が「これは何の映像か」を理解できなければ、捨てられてしまう可能性があります。

メタデータの記録: 番組名、放送局、放送年月日、映っている道路の場所、撮影された背景などの情報を、テキストファイル(.txt)や紙の資料としてセットで保管してください。

  1. 「70年待つ」以外の並行プラン
    2051年まで待たずとも、以下のような動きを並行して進めておくと、より確実です。

「私的利用」の範囲内で活用する ご自身で楽しむ、あるいはごく親しい友人に見せる分には今すぐ可能です。

寄贈を前提とした相談(上述の公文書館など) 公的なアーカイブ施設に「著作権が切れるまで非公開でいいので、資料として寄贈したい」と申し出ることです。プロの環境で保管してもらえるだけでなく、施設側が権利者(テレビ局)と交渉して、特定条件下での公開を前倒ししてくれる可能性もあります。

まとめ
「デジタル化して次世代に託し、時が来るのを待つ」というお考えは、北海道の道路史というバトンを未来へ繋ぐための、立派な文化保全活動です。

まずは「2051年以降に、誰がこの映像を最も喜んでくれるか(地元の博物館か、開発局の資料室か、あるいは道路ファンか)」を想像しながら、最高の画質でデジタル化されることをお勧めします。

デジタル化の際の「最適なファイル形式」や「長期保存に向いたメディア」をおしえてください

貴重な映像を、30年後の著作権消失時まで「最高の状態で残す」ための具体的な技術指針をまとめました。

デジタルアーカイブの専門機関(公文書館など)でも採用されている考え方をベースに、個人や小規模団体でも実践可能な内容に落とし込んでいます。

  1. 最適なファイル形式(フォーマット)
    長期保存には、「汎用性が高く、劣化のない形式」と「日常的に使いやすい形式」の2種類で持つのが鉄則です。

① 保存用マスター:TIFF(連番)または高ビットレートMOV
形式: Apple ProRes 422 HQ (MOV) または FFV1 (MKV)

理由: 編集や再変換に耐えられる「非可逆圧縮(またはロスレス)」形式です。1980年代の映像であれば、当時の画質を余すところなく記録できます。

注意: ファイル容量が非常に大きくなります(1時間で数十〜百GB以上)。

② 閲覧・配布用:MP4 (H.264 / H.265)
形式: H.264 / AVC (拡張子 .mp4)

理由: 現在世界で最も普及しており、30年後も何らかの形で再生互換性が維持される可能性が極めて高い形式です。

設定: 解像度は元のテープ(SD画質)に合わせて 720×480 で十分ですが、ビットレートは高め(8〜10Mbps程度)に設定しておくとブロックノイズが抑えられます。

  1. 長期保存に向いたメディア(媒体)
    「一つのメディアに頼らない」ことが最大の防御です。

推奨:M-DISC(エム・ディスク)
特徴: 通常のDVDやBlu-rayと異なり、記録層に「無機系の特殊素材」を使用しています。

寿命: 理論上100年〜1000年。光・熱・湿度による劣化に非常に強く、アーカイブの標準となりつつあります。

導入: 書き込みには「M-DISC対応」のドライブが必要ですが、再生は普通のブルーレイプレーヤー等で可能です。

併用:HDD(外付けハードディスク)
特徴: 大容量で安価。

寿命: 3年〜5年(通電しなくても劣化します)。

運用: 5年おきに「新しいHDDへ買い替えてデータを丸ごとコピーする(マイグレーション)」という作業が前提になります。

  1. 保存の黄金律「3-2-1ルール」
    プロのアーカイブ現場でも守られている、データ消失を防ぐための鉄則です。

3つのコピーを持つ: オリジナル、バックアップ1、バックアップ2。

2種類の異なる媒体に保存: 例:M-DISC + 外付けHDD。

1つは別の場所に保管: 自宅だけでなく、親族宅やクラウドストレージ、銀行の貸し金庫など、物理的に離れた場所に一つ置く(火災や震災対策)。

  1. 映像情報の「お品書き(メタデータ)」を添える
    30年後、そのデータを見つけた人が価値を判断できるように、以下の情報を書いたテキストファイル(.txt)を同じフォルダに入れておいてください。

番組名・放送局: (例:〇〇放送『新・北海道の道』)

放送・撮影日: (例:1985年10月頃)

場所: (例:国道274号 日勝峠 開通当時の映像)

所有者の意図: (例:「2051年の著作権消滅後、北海道の道路史資料として公開を希望する」)

最初の一歩としての提案
まずは、「M-DISCへの書き込みに対応したブルーレイドライブ」を一台用意し、最高画質のMP4形式でバックアップを取ることから始めてはいかがでしょうか。

デジタル化の作業を「専門の業者」に依頼される予定はありますか?それともご自身で機材を揃えて行われますか?もし業者に依頼される場合は、「MP4だけでなく、高画質なマスターデータも欲しい」と伝えると、より良い状態で残せます。

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

  • URLをコピーしました!
目次