ID : 20210824-664126-02
目次
「切土現場に見るICT施工の概要」~従来方法(丁張り施工)との違いがどのように働き方改革に結びついているのか!
講師:株式会社磯田組 土木部工事課 主任 坂本 昌則 (さかもと まさのり)
以下の資料は、受講者の技術研鑽に役立つことを願い、講師のご厚意により提供いただいたものです。
20210824公開
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今日はICT施工の概要説明をさせていただきます
株式会社磯田組 坂本と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。
なお、この紙芝居は株式会社玉川組の資料を参考に作成させていただきました。
この場をかりてお礼申し上げます。◆
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状来施工では、重機・丁張り・合図者はセット。
重機オペレーターと合図者については熟練された人材でないと横断図の通りに施工するのは困難。
経験値の低い人材だと労力と時間がかかり生産性が低下します。
経験値の高い人材のほとんどが高齢者で数年後には離職していくのが現実で。人材不足がさらに懸念されます。
ここまでが状来方法で次からICT建機施工を開始するまでの流れを説明します。
今までの説明で何か質問はありますか?
無ければ次ページへ
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一方、ICT施工ではドローン等による写真測量等により短時間での3次元測量を実施します。次に3次元設計データを作成します。3次元設計データを作成することで施工土量を短時間で自動算出します。また、ICT建設機械に3次元設計データ転送することで自動制御による施工を行います。検査についてもドローン等による3次元測量を活用することで検査項目が半減します。◆
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①3次元起工測量、ドローンによる空中写真測量について説明いたします。◆
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このように3次元CADを使用し、平面図で平面的な位置を縦断図で高さ方向の縦断的位置を決めて、横断図を配置していきます。◆
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この時、横断図の間隔が20mでは曲線部分で誤差が多く発生するため、断面間を補完し、滑らかにします。
右が出来上がった3次元データです。このように完成面を三角形の集合体として表します。こちらをTINデータといいます。◆
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このTINデータをMCバックホウ、MCブルドーザーへ転送し施工します。◆
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土量算出は3次元設計データであるTINデータと起工測量データである点群データの比較計算により自動算出されます。
この画面は3次元設計データを表示しています。◆
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3次元設計データと起工測量データの差が今回、盛土する高さを表わしています。
逆に3次元設計データの方が低い場合は切土を表します。◆
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通常、施工の目印とする丁張りが全くありません。◆
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モニター画面について説明いたします。
・モニター中央がブルドーザーを横から見た絵になります。
・その下の白い線が設計面です。
・左下の0.287mは設計面とブレードまでの距離です。
・その右の2.2%はブレードの傾きを表わしています。
3次元設計データに合せ、ブレードの操作は自動で行われます。◆
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モニター画面について説明いたします。
・中央の黄色い部分はバックホウのバケットになります。
・その下のピンクの線が設計面になります。
・モニター左下に表示されている0.079mの数字はバケットから設計面まで の距離になります。
3次元設計データに合せ、バケットの操作は自動で行われます。
過掘り防止機能がついているので設計面以上は切らないようになっており、熟練のオペレーターがいなくても、重機操作が可能な新米オペレーターでも施工が可能です。◆
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ドローンによる空中写真測量~ヒートマップ作成について説明します。◆
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ヒートマップとは設計との差を可視化したもので出来形管理図表の折れ線グラフに相当するものです。
画面は設計に対して緑が±20mm、青が-80mm以下、赤が+80mm以上を表します。緑の箇所の出来形良く、赤、青が出来形が悪い箇所になります。
このようにヒートマップは出来形のバラツキが視覚的にひと目でわかります。◆
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ICT施工はドローン測量1日、ノイズ処理1日、3次元設計データ作成5日、施工については、従来は補助作業員がオペレーターに合図を出しながら施工面をきめていましたが、ICTではオペレーターが画面上で施工面を判断でき、過掘り防止機能もついているので、施工性が向上し60日に短縮されます。
ドローン出来形計測1日、ヒートマップ作成1日で合計69日です。
その結果、 26日の短縮で作業効率は約1.4倍になることから建設現場における一人一人の生産性向上が見込めると思います。
説明は以上となります。
では、実際にICT建機に搭乗しモニター画面を見てみましょう。
モニター確認後、時間があればドローンの操作。◆END
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