講習会のお知らせ「新得町を舞台にＧＩＳを日常ツール化」

2025年8月27日

ＩＤ：20250829-1011156

プログラム

目的

１　新得町を舞台にＧＩＳを日常ツール化～台帳が無いなら山岳登山用ガーミンで作ってしまえ！～（改）

　市町村全体の職員数は、平成8年度から平成27年度の間で約20%減少しているが、土木部門の職員数の減少はそれを上回り約27%減少している。また、技術系職員がいない市町村の割合は約３割に上り、維持管理・更新業務を担当する職員数（事務職を含む）が５人以下である市町村が多く、その傾向は人口規模が小さくなるほど顕著であり、多くの市町村が抱える悩みとなっている。
　講師は、人口5,325人（住民基本台帳2025年6月30日）の新得町にて全町道の維持管理に日々奔走しつつ、将来を見越して後継者を育てることにも注力している。従前の後継者教育は長い年月を費やした口伝によるものであったが、それは時間もかかるうえ育成途上に健康上の理由による離職などのリスクも大きい。そこで、効率よく育成する方法として、WEB上で的確に情報を引き継ぐことが出来るGISアプリ(Googleマイマップ)の日常的な活用による手法をはじめている。またこの方法は、発注者である町役場の維持管理担当の事務職員に作業報告するにも非常に迅速効率的である。本講話においては、日常誰もが手にするスマートホンや講師が使い慣れたガーミン（米国製アウトドア用のハンディGPS）などの道具の使いこなし術を紹介し、発注者や後継者との関わりをGISアプリ等に集約し省力化する工夫を学ぶものである。また、本講話のGISアプリの活用は消防署における冬期間に雪に埋もれた消火栓の位置の確認や異常気象時の警戒活動経路のログを取得するなどに応用することも期待されている。
　なお、本講話は2024年8月23日に開催されたCPDS講習「ＧＩＳへの扉」にて発表されたものを市町村向けにリバイスしたものである。

２　維持除雪工事が取組むDX・i-CON～瞬発力を鍛えるICT活用～

　本講習は、北海道開発局i-con奨励賞（2024年度）を受賞した初の道路維持除雪工事での知見を、働き方改革と道路維持除雪工事のＤＸ化を強力に促進させる手法を紹介するものである。（講話資料は、2024.09.25 インフラDX・i-Construction第３回先導事務所会議及び2024.10.30 ＴＫＰ札幌駅カンファレンスセンター：i-snow_第１５回プラットフォーム取組事例発表にて使用されたものである。）
　講師は、突発的な事象への対応力と迅速な情報共有力か”瞬発力”を鍛えるICT活用を説いている。具体的には、経験や知識の蓄積を行うGoogleマップやクラウド、作業手順を示し何時何処でもWEB環境さえあれば確認できる200タトルに及ぶYouTube動画の限定公開、維持除雪作業従事者のスキルアップと情報の共有を容易にする独自のホームページやプラスメッセージの活用、散在する作業員間のMicrosoft TEAMSによる現場の生中継で情報共有。さらにはスマートホンから３次元データを取得し現場から直接発信した点群モデルを共有する取り組みなど徹底したツールの使いこなしを職場に浸透させている。これらの取り組みは、後継者の人材育成や発注者との齟齬の無い意思疎通にも大きな効果を発揮していることも付け加える。（新得町での取り組みと同様の効果が発揮されている。）
　本講習においては、さまざまな取り組みの概略を紹介するものであり、受講者へは今後のＤＸの指標となることを期待している。なお講話時間の都合上、詳細な活用手順の説明は割愛する。

日時、場所など

主催：どんぐりかいぎじっこういいんかい
日時：令和7年8月29日(金)　14:00～15:05　所要時間　1時間05分

場所：新得町役場　２Ｆ大会議室
住所：〒081-0013 北海道上川郡新得町３条南４丁目２６
座標： 43.07980308542989, 142.83883436556275

継続学習制度(CPDS) 申請先：　JCM（一般社団法人全国土木施工管理技士会）
申請UNIT：１unit
学習プログラム形態コード：101-1
プログラム番号：1011156
学習履歴：主催者が受講者全員の学習履歴代行申請を行います。
受講料：無料

参加方法：事前の参加予約が必要です。
以下のメールアドレスに必要事項を記載のうえご参加ください。
メールアドレス：nakayama-m22ab@dongurikaigi.com
必要事項：①氏名、②所属役職、③unitの給付希望が有る場合はCPDS加入者番号
なお、新得町役場施設課（１１名）、新得消防署（５名）のみなさんの参加名簿は既に受理しております。

次第（講習会資料へのリンク付き）

§	開始時間	終了時間	所要時間	内容及び講師名
1	14:00	14:02	0:02	ＣＰＤＳ認定unit発給の注意事項司会：どんぐりかいぎじっこういいんかい　代表　中山　光広（なかやま　みつひろ）
2	14:02	14:05	0:03	開会のことば新得町役場　施設課　課長　菜畑　栄樹（なばたけ　しげき）
3	14:05	14:20	0:15	新得町を舞台にＧＩＳを日常ツール化～台帳が無いなら山岳登山用ガーミンで作ってしまえ！～（改） (1)国道の維持管理はKPによる一次元での把握が出来てしまう。 (2)新得町道の維持管理は台帳図が無いのが難点であるからこそGISで二次元に把握！ (3)林道の管理 (4)作業の進捗状況の把握をGIS上に(町道の草刈り済みが一目瞭然に！住民からの苦情も減少) (5)プライベートで使う道具・アプリだからこそ仕事に活かせ、新しいアイデアが発想できる。講師：北栄道路株式会社　専務取締役　今村　義輝（いまむら　よしてる）講習会資料へ（講話で使用した路線図のマイマップのQR CODE埋込み。）
4	14:20	15:00	0:35	維持除雪工事が取組むDX・i-CON～瞬発力を鍛えるICT活用～ (1) 維持除雪工事のDX・i-Conって？ (2) 私たちが思う瞬発力とは (3)瞬発力を鍛えるICT活用事例　ア経験や知識の蓄積（Googleマイマップ、YouTube動画による教育）　イ従事者全体のスキルUP（ホームページやプラスメッセージの活用）　ウ現場から迅速な情報共有（作業員間のMicrosoft TEAMSによる現場の生中継、スマートホンから３次元データを取得し現場から直接発信） (4)効果とまとめ講師：株式会社玉川組　建設部　維持課　工事長　舟見　群章（ふなみ　ともあき）講師の紹介 DECマンスリーvol.473 自己紹介講習会資料へ
5	15:00	15:03	0:03	総評と閉会のことば新得消防署長　森本　哲也（もりもと　てつや）
6	15:03	15:05	0:02	閉会司会：どんぐりかいぎじっこういいんかい　代表　中山　光広（なかやま　みつひろ）

注意事項

注意１：ＣＰＤＳ受講確認のため、本人確認を行います。ＣＰＤＳ技術者証またはＣＰＤＳ技術者データ(ＱＲコード)を受付にて提示して下さい。
注意２：学習履歴代行申請を行うにあたり、確認照合のためＣＰＤＳ技術者証のコピー（写真撮影）を行わせていただく場合があります。また、ＣＰＤＳ技術者証の期限切れが見受けられますのでご注意下さい。
注意３：管理技術者資格者証をお持ちの方は受講中着用して下さい。
注意４：途中入場及び途中退場された方には、代行申請を行いません。
注意５：unitの給付を必要としない方は、受付にて所属と氏名のみ記入いただきます。

結果

受講者数

新得町役場施設課（１０名）、とかち広域消防局（５名）の計１５名

主催者の感想

　日常使い慣れているスマホと無料アプリを仕事に活かす考えは受講者に十分伝わったと感じた。土木技術者の工夫が、他部門である消防署にて関心を持たれることは、今回の講習にて汎用性があることを強く確認した。講習会終了以後も、５０分間におよび受講者の質問に応じたことから開催の意義を感じた。
　反省：プロジェクターを使用する場合は、パワポは白背景は使わずダークにするべきであった。写真の白飛びが激しいため。